ダムといえば山の中。そんなイメージの方が多いかと思いますが、ここでは、宇治市にある天ケ瀬ダムの魅力について書かせて頂きたいと思います。
①地理的沿革
ご存知のように宇治市から北東辺りに滋賀県の琵琶湖がございます。琵琶湖には大小約119本の川が流れ込んでいると言われていますが、そこから出ていく川は「瀬田川」の1本です。京都府内より、名称が「宇治川」となりますが、源流は同じです。大阪府に入ると名称が「淀川」となります。
これは、余談ですが滋賀県の方が半ば冗談で「琵琶湖の水を止める」と言いますが、実際に琵琶湖からの水が止まると、淀川の水量が3分の1になると言われています。それくらい、京都府南部、大阪府の人々にとっては生活に欠かせない川です。
(近代に入って、琵琶湖疎水という、京都市内に人工的に水を引くことも始まりましたが、それでもふたつしか「出口」がありません。)
②観光地としての天ケ瀬ダム
天ケ瀬ダムは瀬田川に建設された唯一のダムです。高さ約73mのアーチ式コンクリートダムで、治水、宇治市への上水道供給、水力発電を目的とした特定多目的ダムです。
このダムは宇治市街にあり、ダムから2.3kmの至近距離に世界文化遺産の平等院や宇治橋、天ヶ瀬公園があります。京都市内にも近く、京滋バイパスを利用すれば大津市・比叡山・石山寺にも近く、観光バス等での観光客が多く訪れ、遠足や社会科見学などでも利用されております。
ダム近くの人造湖は1987年に平等院鳳凰堂に近く、堤が羽を広げた鳳凰に見えること等から「鳳凰湖」と名付けられ、こちらも観光名所となっています。
周囲は、自然豊かで、桜や紅葉の名所となっています。
春は、天ケ瀬ダムから下流の発電所までが、桜の並木道になっており、散歩コースにもなっています。右岸には旧宇治川電気志津川発電所のレンガ造りの建物が残っています。大正13年に建設され、画期的なダム式発電所でしたが、昭和38年、天ヶ瀬ダムの建設で廃止、建物のみが残っています。
土木学会の「日本の近代土木遺産~現存する重要な土木構造物2000選 」に選定されていて、レンガ造りの趣深い建物が、周囲の景観にマッチしており、一つの見どころとなっています。
③最後に
宇治の観光地中心部から歩いては距離があります。歩道がない部分もあり、車がよく通るので、気を付けないといけませんが、ちょっとした散策におすすめスポットです。
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